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DeNA Automotiveの考える交通システムイノベーションとテクノロジーとは

こんにちは、DeNA オートモーティブ事業本部の辻本です。

2017年12月5日に開催された「2017年度 第4回 ITS Japanコミュニティプラザ」にて、弊社のオートモーティブ事業本部 基幹システム開発部 部長 小林篤が講演いたしました。

「DeNA Automotiveの考える交通システムイノベーションとテクノロジー」をテーマにお話をさせていただいたのですが、ここで内容を一部ご紹介させていただきたいと思います。

自動車産業はまだiモード前夜

まずは、現在の自動車産業をコミュニケーションデバイスの歴史になぞらえ、今DeNAが 交通システムのイノベーションに乗り出した背景について、小林は次のように語りました。

「蒸気自動車の実用化が始まった1897年から数えると、1908年にはガソリン車、1981年にはGPSカーナビゲーションシステム、1997年にはハイブリッド車が実用化しました。そして、今後10~20年は新たなテクノロジーによってモビリティーの価値が再定義されます。

自動車産業の現状をコミュニケーションデバイスの歴史に重ねると、まだiモード前夜にあたります。1999年2月に始まったiモードは携帯電話がインターネットへ接続し、情報端末の普及拡大を起こしました。そこにはケータイコンテンツと呼ばれた情報産業が台頭し、音楽や小売り、ゲームといった周辺の産業構造を変化させたのは皆さんがご承知のとおりです。

従来の自動車はハードウェアありきでしたが、今後はソフトウェアなどの付加価値が重要になるでしょう。モビリティーの価値が再定義されると同時に、各サービスの課題を解決するソリューションに注目が集まっています。」

DeNA Automotiveが目指す交通システムイノベーション

自動車産業はまだiモード前夜にあたり、これから2020年にかけて激変期を迎えようとしています。例えば自動車の情報端末化や法律・交通基盤の整備、エネルギー革命や情報化社会の促進も加速するでしょう。激変期を迎える自動車産業において日本が抱える問題、そしてDeNAが目指していることについて小林は次のように述べています。

「今の日本は高齢化という社会課題があり、2060年には40%が高齢者と言われています。すると、移動弱者や買い物弱者という問題が顕著化し、内閣府の調査では約700万人の買い物弱者が全国に存在するという結果もありました。

別の側面では交通の担い手であるドライバーも高齢化で不足するという傾向も見られます。また、移動に限らず、インターネットショッピングの普及で宅配サービスが重要になりつつありますが、既存の物流システムでは対応ができません。このままでは宅配サービスの制限や利便性の低下を招くことは明らかな状況です。

これらは日本経済の本質的な問題であり、我々は『交通不全』と捉えてきました。だからこそ、この国の旧態依然とした交通をインターネットとAIで仕組みそのものからアップデートしていくことが、我々の目標です。」

DeNA Automotiveにおける開発環境

インターネットとAIを使い交通システムをアップデートしていくために、具体的にどのような開発環境が必要なのか。現在、DeNA Automotiveではシステムをパブリッククラウドへ移行し、フルマネージドサービスを活用したソフトウェア開発を行っており、このような開発環境を選択した理由について解説します。

「DeNA Automotiveではパブリッククラウドを活用し、サーバーレスアーキテクチャーを重視したフルマネージドサービスを利用したソフトウェア開発を行っています。これらの背景には、自動車産業が100年という長いタームで動き、大規模かつ足の長いプロジェクトを運営する必要があるからです。特にオートモーティブ分野はプロジェクトが長期化する傾向があり、時期ごとに必要なサーバーリソースの質と量が変化します。

また、独自システムだけ学ばせても、エンジニアの成長に貢献したとは言えません。一般的な技術を用いて人的資源の最大効率化を実現するための取り組みです。

パブリッククラウド、さらにフルマネージドサービスの選択は、コストバランスや運用を踏まえた結果でした。例えばサーバー追加1つ取っても、オンプレミスでは人的コストが発生するため、その分を新サービスの開発に割り振った方がいいでしょう。その時点で最適なリソースをフェーズやプロジェクト単位で選択し、柔軟性と効率化を目指して開発環境を選択しています。

実際にどのようにパブリッククラウドへの移行を進めているか詳細は明かせませんが、『DeNA Automotive Reference Architecture』として、すべてのプロジェクト実装を行い、あらゆる人やモノが安全快適に移動できる世界を目指しています。」

DeNAはイネーブラー

ここまで、自動車産業の現状からDeNAの目指す交通システムのイノベーション、それを実現するための開発環境についてお話してきましたが、最後に開発において大事に思っていることを小林が語りました。

「我々は自動車そのものを作れるとは思っていません。DeNAはよく、ディスラプターと言われますが、私個人は『イネーブラー』だと思っています。

DeNAだけでなく各企業と一緒に取り組み、今までできなかったことをできるようにし、安全性の担保と価値創造を目指しています。」

 

いかがでしたでしょうか?講演内容の一部ではありますが、DeNA Automotiveの考え方や目指す方向性について少しでも知っていただけたらと小林の講演をご紹介させていただきました。

今後もこのような機会がありましたら、色々とご紹介していきたいと思います。