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平子 裕喜 平子 裕喜
INTERVIEW

オートモーティブ事業本部
基幹システム開発部 副部長

平子 裕喜
Yuki Hirako

生活者の課題を解決する交通サービスを生み出すために。
エンジニアを輝かせるピープルマネジメントの役割

DeNAオートモーティブの特徴は、さまざまなキャリアの人が集まっていることです。ゲームや自動車メーカー、タクシー関連会社の出身など、DeNAの歴史において「もっとも多種多様な組織」と言えるかもしれません。

その環境だからこそ、多様なメンバーが楽しく働くための組織マネジメントに取り組む人がいます。基幹システム開発部 副部長の平子 裕喜(ひらこ・ゆうき)さんです。

たとえば、彼が始めた「社内ラジオ」もそのひとつ。社内コミュニケーションを円滑にするため、ラジオDJとして奮闘中とのこと。一体どういうことなのでしょうか。詳しく聞きました。

平子 裕喜

エンターテインメントからオートモーティブへ。彼を突き動かしたもの

ーー平子さんは新卒でDeNAに入社したとのことですが、そこからどんな仕事をしてきたのでしょうか。

2013年に、エンジニアとして新卒で入社しました。実はそれまでプログラミングをしたことがなくて、入社後の研修で一気に覚えましたね(笑)。そこからモバゲーの事業部に配属されて、最初は新卒の同期6人でチームを組んだんです。

このチームのイメージは、いわば「遊撃隊」。その場その場で起きる課題の解決や、新規企画の提案などをしていました。期間としては、半年ほどでしょうか。

その後、アバター事業に移って、エンジニアリングのチームリード職を経験しました。チームとしてどういったものを作るか、何をお客様に届けるかということから、チームメンバーのモチベーションアップまで、マネジメントをかじり始めたのがこの頃です。

アバター事業を経て、2015年から2年ほど別のゲーム系プロジェクトにジョインしました。アライアンス先のある仕事でしたので、先方と話しながら基幹システムを開発しました。そうして、2017年10月にオートモーティブ事業本部へと来たんです。

ーー今までのキャリアを考えると、事業領域が大きく変わりましたね。なぜこちらに移ったのでしょうか。

オートモーティブ事業本部に来た理由は2つあります。1つはDeNAがこの事業を始めると発表したときから興味があったこと。もう1つは、エンジニアとして働く中でチームビルディングやマネジメントの大切さを感じていて、「そういった仕事をしたい」と思ったときに、ちょうどここでその役割を求めていたことです。

ーーでは、まず「この事業に興味があった」というところから詳しく聞かせてください。

オートモーティブ事業本部は、「交通不全の解決」をミッションにしています。最初にその話を聞いたとき、感銘を受けました。今までゲーム分野に携わってきて、人々の日常生活にエンターテインメントを提供する形で喜びを与えることの価値を感じていました。一方で、オートモーティブ事業ではもっと直接的に生活の課題に関わってきます。それを仕事にしたいと思いました。もともと、社会貢献や「人のためになりたい」という情熱もありましたし。

ーーそうなんですね。

大学時代、僕は工学部でしたが、医学部のウインドサーフィン部に所属していて。医学生は人の生死に関わる仕事を選び、それを誇りに持っていることが伝わってきました。当時、羨ましさを感じていたんです。そういう思い出も影響しているのか、オートモーティブの事業説明を聞いたとき、自分もこの事業を通して「直接的に人の生活課題を解決したい」と思ったんです。

平子 裕喜

個ではなく組織で戦うために必要なのは、楽しく働ける環境

ーーもう1つの理由として挙げた「マネジメントの仕事をしたい」という言葉の意味も教えてください。

エンジニアとして働く中で、チームのメンバー全員がゴールを共有して、そこに向かう意味をきちんと腹落ちした上で一緒に走ることが大切だと感じてきました。その状態になると、みんながゴールへ向かって“楽しく働く”ことができるんですよね。ですから、自分はそういったチーム作りのマネジメントがしたいと考えたんです。

ーーエンジニアとしてプログラミングそのものをするというより、エンジニアのマネジメントやチームビルドに携わりたいと。

はい。自分自身、新卒6人のチームで働いていた時期がとても印象的で。このとき、みんなが楽しみつつゴールに向かって仕事をする状態になっていたんです。フロー状態というか。そこで、「楽しんで仕事をしないと良いものは作れない」と痛感しました。それが根底にありますし、いろんなチームで「あのときの雰囲気を作りたい」と考えました。

こういった経緯からマネジメント職に挑戦したいと思っていたとき、ちょうどオートモーティブでもその人材を求めていると聞いて。これが2つ目の理由です。

こちらに来てからは、まず配送システムを開発するグループでマネジメントを行いました。現在は、基幹システム開発部の副部長をしています。

ーー今はどんなことをしているのですか。

やはりメンバーが「楽しく働く」ことがキーワードで、そのための環境づくりや仕掛けを考えています。組織として目標に向かうとき、飛び抜けた能力を持つ人が1人で引っ張るのは危ういと思ってます。オートモーティブは領域が広いので、個ではなく組織で戦わないといけない。みんなが成長して、みんなで進む必要があります。そのためには、1人1人が楽しく働ける環境が必要ですから。

ーー具体的には、どんな仕掛けをしたのでしょうか。

最近始めたのは「社内ラジオ」です。

ーー社内ラジオ……ですか。

はい、いきなり言われても意味不明ですよね(笑)。実はオートモーティブの社員向けに、ラジオ番組を作って配信し始めたんです。一応、僕がラジオDJで、毎回社員の誰かをゲストに呼んで、1時間ひたすらフリートーク。話す内容はほとんど決めていなくて、打ち合わせなしの一発録りです(笑)。それを後で僕が編集して、Slackで社内に配信するという流れで。

ーーどうしてラジオなんですか。

そう思いますよね(笑)。きっかけは、ある上司とのランチで、それまではその上司に対して、厳格で真面目な人というイメージを抱いていました。ただ、いざランチで話してみると、思ったより全然柔らかい人柄で話しやすい。自分のイメージとはまったく違いました。

このとき、もしかすると他の社員も「その上司に同じイメージを抱いているのでは?」と思ったんです。もっといえば、毎日同じフロアにいる社員でも、意外とお互いを知らないのではないか、と。お互いを知れば、当然コミュニケーションが生まれますし、楽しく働けますよね。

では社員の素顔をどう伝えるか。そう考えたときに「声」がいいと思ったんです。テキストでは伝わらない雰囲気ってありますから。それで、ラジオをやろうと思いました。

平子 裕喜

「新しいことをつくる」。その文化をもっと広めたい

ーーそういう理由だったんですね。

オートモーティブ事業本部は、集まってくる人材が多種多様です。自動車メーカーやタクシー会社、地図製作会社からの転職もいれば、ITやゲーム分野から来る人もいる。しかも、基幹システム開発部のメンバーは、急激に人が増えました。この1年で5倍ほどに。となると、どうしても話す機会の少ない社員が出てきます。その中で、もっと社員同士を知って、理解し合えたら、物事が円滑に動くのではないかと。

ーー実際、ラジオをやってみての反応はどうですか。

みんな意外と聞いてくれていて(笑)。他の社員から「ラジオ聞いたよ」と言われることも多いです。ラジオを聞いた後、興味を持った人がゲストで出演した社員に話を聞きにいくケースもあったようですね。

社員同士の話題にもなっていて、インナーコミュニケーションのきっかけとして手応えを感じています。あくまで “ドアノック”のような形で、ここからいろいろな会話や交流が始まればいいと思っているので。

ーーうまく機能していると。

とはいえ、ラジオはあくまで一つの仕掛けで、他にもいろいろなアイデアを実行するつもりです。新しいことをつくったり、やりたいことを本当にやったりするのは、DeNAの文化だと思いますから。

実際、最近はメンバーの評価方法や、メンバーが何をやりたいかといった情報を共有するシステムも新たに構築しています。グループリーダー同士でその情報を交換して、本人への適切なアドバイスを考えたり、よりモチベーションの上がる配置を目指したり。

ーー新しい試みをいろいろされているんですね。ちなみに、今後したいことはありますか。

「新しいことをつくる」というDeNAオートモーティブの文化を色濃く形成して、それを外に発信していきたいです。社内には個性豊かな人が多くて、いい文化もできてきましたが、それを外に発信できれば、僕らの文化を好きな人がジョインしてくれます。また、社内メンバーも外に出ることが刺激になり、いいサイクルが生まれますよね。

そうやって文化をもっと醸成できれば、メンバーも楽しく働けるはず。ビジネスは論理性が大切ですが、対極にある感情というか、人の思いも大切にする組織にしたいです。

ーーわかりました。最後に、平子さんにとっての「この仕事の楽しさ」を教えてください。

マネジメントをやる立場としては、とにかく多種多様な人が集まっていること。多様な人材の組織はやっぱり楽しいですから。しかも、目標は交通の仕組みを改善することです。となると、マイルストーンは非常に長期的。その分、予測すべき範囲も広いですし、マネジメントのやりがいが詰まっていると思います。

何十年先を考えたとき、もしかするとゼロから交通の再構築をする必要があるかも知れません。それだけ大きなスケールの中に身を置けるのは、最高のやりがいです。

取材日: 2018年7月25日